間伐材を使う、樹皮を捨てない


木材を生産し、その供給場所となる森林を育成する。

その過程で生産される木質材の中で、利用価値が低いために廃棄される部分があります。

しかし、私達は、森林の円滑な循環のために

廃棄される部分を「もったいない」と考えます。

そのために、樹皮と間伐材を有効利用することにも取り組んでいます。

(バーク)

丸太を製材する際に丸太の樹皮を剥ぎます。

製材の作業に伴って生産される年間800立米のバークと呼ばれる樹皮を、産廃として廃棄するのではなく、環境への負荷の少ない形で利用しているのが、バーク堆肥です。

バーク堆肥は、バークを3年以上かけて発酵させて作ります。

出来上がったバーク堆肥は、グランドのクッション材や、土壌改良剤、また植物の栽培にも使われています。

(間伐材)

植林した森林では、樹木の生長に伴って様々な手入れを行います。間伐もその作業の1つです。

間伐は、木で込み合った森林の中から、生長の良くない木や、曲がった木などを中心に間引きを行う作業です。

現在、日本の人工林の8割が樹齢45年以下の森林で、間伐の手入れをする必要があります。

しかし、間伐には費用がかかりますが、間伐によって伐採した木は、建材としての用途が低いため、

木を売ってその費用を賄うことが難しく、多くの森林所有者は間伐をしたがりません。

間伐を行わないと森林内が暗くなり、成長が悪くなった木は、病害虫や風雪の被害を受けやすく、

価値が下がってしまいます。それだけではなく、もやしのような木が生えている森林では、土砂災害なども起こりやすくなります。

間伐材を有効利用し収益を上げることが、間伐を進める鍵になるのではないでしょうか。

間伐材を使った様々な製品の製造、販売を私達が行っているのは、健全な森林を維持するためなのです。